口腔ケアで新型コロナウイルスやインフルエンザの予防をしましょう

口腔内の細菌がウイルスの増殖を助長することをご存じですか?
新型コロナウイルスが流行している今年こそ、口腔ケアで新型コロナウイルス予防・インフルエンザ予防を徹底しましょう。

あまり知られていないウイルスの増殖方法

一般にあまり知られていませんが、ウイルスと細菌は別物で、ウイルスは単独では増殖することはできません。
ウイルスは増殖する時、人や細菌などの細胞に侵入し、細胞の代謝能力を使ってウイルスの構成成分を複製して増殖します。
これは逆に侵入する細胞がなければ、ウイルスは増殖出来ないということです。

ここで問題となるのが、口腔内のプラーク(歯垢)や歯石、バイオフィルム(菌膜)です。
これらは口腔内で細菌が無数に集まることで生成されます。
細菌が集まっているということは、その細菌がウイルスに感染し、口腔内でどんどんウイルスが増殖していく環境にあるということです。
なので、口腔内をケアすることで細菌の繁殖を抑制し、副次的にウイルスの増殖も予防できるということになります。

ご自宅で出来る適切な口腔ケア

では、口腔ケアではどのようなことができるのか、以下で説明いたします。

1.歯磨き(ブラッシング)
当然ですが、食後の歯磨きが必要です。
ブラッシングの際、歯ブラシにあまり力を加える必要はありません。
ペングリップのように歯ブラシを持ち、歯と歯茎の間に向かって斜め45度で、小刻みに動かしてブラッシングしてください。

2.デンタルフロス
口腔内細菌は食べカスがあると繁殖するため、食べカスが挟まりやすい歯間の掃除も必要です。
デンタルフロスは歯と歯の間の接している部分に使用します。

3.歯間ブラシ
歯間ブラシもデンタルフロス同様に必要です。
歯間ブラシはデンタルフロスと混同されがちですが、役割が違っており、デンタルフロスは歯と歯の接している部分に使用し、歯間ブラシは名前の通り、歯と歯の間が開いている所に使用します。


4.マウスウォッシュ
最後にマウスウォッシュですが、歯垢やバイオフィルムを生成している細菌は洗剤などでは除去できず、ブラッシングなどの機械的清掃が必要になるため、使用するとスッキリ気持ちよくなりますが、根本的な清掃にはなりません。

しかし、上記の方法で綺麗になるのは歯茎から出ている部分のみで、プラーク(歯垢)や歯石、バイオフィルム(菌膜)は歯茎の裏にできます。
実は口腔ケアはブラッシングで済むほど簡単なことではないので、歯科医院に通う必要があるのです。

口腔内を歯科医院で徹底ケアしましょう

歯垢以外に歯石も細菌が集まった物で、歯石に含まれる口腔内細菌にもウイルスが侵入する可能性があります。しかし、この歯石は非常に硬く、ご自宅のケアだけでは除去することができません。お近くの歯科医院で歯石除去を行う必要があります。

また、歯科医院では専門的口腔ケア※1を行っています。
歯周病になるとインフルエンザの感染率が高まるというのは既に有名な話ですが、1999年Lancet誌にて発表された米山歯科クリニックの米山武義院長と東北大学医学部の佐々木秀忠教授の共同研究では、高齢者施設で歯科衛生士による専門的口腔ケアを行うことで、高齢者の誤嚥性肺炎が40%減少し、発症したとしても軽症で済んだという報告がされています。

※1 専門的口腔ケア(POHC):口腔の専門家が歯だけでなく、舌や粘膜の隅々まで口腔内クリーニングすること

口腔内細菌がインフルエンザの増殖を加速させ、ウイルスの感染リスクを高めます。
お近くの歯科医院で専門的口腔ケアを行い、新型コロナウイルスやインフルエンザに負けないようにしましょう。