入歯(義歯)

特に入れ歯治療については、こだわりをもって取り組んでいます。
世の中に、入れ歯であきらめてしまった人の多さを痛感し、歯科医師として治療するだけでなく、本物の入れ歯とは何ぞや!というところを紹介できればと思っています。
紹介し始めると大変な量になりますので、一度に全てはご紹介できませんので、徐々にお知らせしていきます。
では、治療後、驚くぐらい表情が変わったおばあちゃんの症例から。

  1. 主訴(しゅそ)

    患者さんが歯科医者に訴える症状の主要なもののことを主訴といいます。
    要するに、「患者さんがどんな悩みで来られたか」ですね。
    色々と難しく歯学用語を並べてしまいそうになりますが、簡単にすると「この入れ歯ではかめない」です。
    診査では、荷重の不均衡、空間異常による筋肉不均衡、粘膜異常など多くの問題が明らかになりました。
    かめる」を取り戻すには、筋肉をリハビリしながら、精度の高い入れ歯作りを、長期にわたり進めていかなくてはなりません。
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  2. 治療用入れ歯と完成入れ歯

    診査から、2年にわたり治療、調整を繰り返していきました。
    治療用の義歯を2回作成し、最終義歯にたどり着くことになります。
    治療用の義歯を複数作るのは、咀嚼筋や表情筋が正常に変化してくるためです。
    例えば、1ヶ月入院をしても、足の筋肉が大きく衰え、痩せてしまうのはご存知だと思います。口腔内も同様なのです。
    下の写真は、義歯の経緯になります。
    小さいかも知れませんが、歯ぐきの部分が変わっていく様子が確認できます。
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  3. 入れ歯(義歯)の完成とリハビリの完了

    口腔内に入れ歯の様なものが入っているだけでは、意味がありません。
    かめる(咬める・噛める)を目的としたのが入れ歯です。
    よって、入れ歯の治療は患者の筋肉、アゴのコントロール、そして最適な入れ歯作りにあります。
    以前の状態に復活させることが歯科医師の役目になります。
    完成した時の、お婆ちゃんの喜び、そして、こんな笑顔を持っていたことの驚き。
    歯科医師として満足のいく治療となりました。
    ※参考までに、下の写真のパレットの絵の具のようなもの。
    これは、噛み合わせを調べるものです。左が術前、右が術後です。
    左はかみ合わせがぐらぐらしてコントロールできていません。
    右になると、打点が線上となり、しっかりと噛み合わせ出来ていることがうかがえます。
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btn-03 ※入れ歯治療工程は、「入れ歯治療」のページを参考にしてください。
btn-03 ※この治療が雑誌に掲載されました。「歯科技工」

入れ歯義歯を作るうえで、重要なポイントに、型取りがあります。
型取りの技術で満足できる入れ歯が出来るかの大きな分かれ目になります。
入れ歯が必要になった時は、歯はもとより歯茎や歯肉、その下の歯槽骨まで欠損しているケースが多いものです。
無くなったものを、創造し、あるべき姿の型を作り上げる。顎の筋肉の動きをはじめ、十分な知識と経験が必要になってきます。

  1. 上下顎遊離端義歯 (じょうげがくゆうりたんぎし)
    さて、今回は、「上下顎遊離端義歯」といって、歯が前の方しかない場合の入れ歯作りの症例を紹介します。
    前しかない場合は、固定する箇所が不安定になるのは想像つくと思います。
    しっかりとした型取りと、精度の高い入れ歯作りが重要になります。
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  2. 型取り
    軟圧印象、微圧印象 アルジネート印象材で圧をできるだけかけずに解剖学的ランドマークを含む型採りをします。
    すいません、専門用語だらけになってしまいました。
    ここで患者さんの正確な型を計ることと、そして筋肉や顎の状態からポイントをマーキングしチェックしています。
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  3. 秘密のトレー
    当医院独自の秘密のトレー(特殊なものを利用しています。申し訳ないですが、モザイクをかけさせてください)を用い、様々な材料を用い時間をかけ精密な型採りをいたします。
    粘膜部加圧歯牙部静的印象とでもいいましょうか、義歯ができ咬み込むと、粘膜、歯ぐきは少し沈下します。
    それを想定した型採りであります。このケースで80分かかりました。
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  4. 完成
    咬み合せの採得 フレームが出来上がり、咬み合せの採得をします。この時点からの調整は大変少ない状態です。
    入れ歯義歯の作成において、いかに歯の丁寧な型を創り出すかが、合う入れ歯作りの鉄則です。
    いい入れ歯作りには、患者様も歯科医師もたいへんな労力と時間が必要です。
    しかし、満足できる入れ歯が出来たときには、何事にも変えがたい喜びになります。
    安心して食べれる、安心して過ごせる入れ歯作り。これからも、たくさんの経験を積み、患者さんに喜んでいただけるよう、頑張ります!
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  5. 感想
    入れ歯治療をおこなった、Uさん(男性78歳)から、ありがたい感想をいただきました。
    以前の入れ歯がぴったりこなく、ご相談を受けた患者さんです。
    本当に痛くない咬める入れ歯を作りたいというご希望をかなえるため、大変な時間をかけて作らせていただいた入れ歯です。
    食べ物を美味しくなった、先生の入れ歯はすごいなど、あふれかえる喜びの言葉に歯科医師冥利につきる思いです。
    こういった入れ歯治療は歯科医師として当然のこととは思いながらも、うれしくてたまりません。
    今後もこのような困っている患者さんをたくさんお手伝いしていきたいと思います。
    Uさんの感想を掲載しますので、本当の入れ歯を理解していただければと思います。

患者様Uさんの感想

合わない入れ歯を使っていた頃の感想

  • 入れ歯が口の中に入っているという「はめている感」がありました。
  • 食べたり、しゃべったりすると、よく入れ歯がはずれかけていた
  • ゴマなど入れ歯のすき間にすぐ入って、痛いことがよくあった。
  • 硬いものが食べられない。硬い豆などは咬めないので永久に豆とお餅は食べられないと思っていた。
  • やわらかいものを中心に食事をしていた。お肉は小さく切って、タクアンも小さく刻んだ物を食べていた。
  • 食べ物の美味しさより、飲み込むという感じ。
  • 入れ歯とはこんなものと我慢していた。


新しい入れ歯を使ってみての感想

  • 入れ歯が完成した日、診療室でテストフードの豆を渡され、新しい入れ歯でその豆がバリバリすぐに食べることが出来たのが、一番驚きました。
    豆は永久に食べることが出来ないと思っていたので、本当に感激しました。
    以前の入れ歯では食べられなかったものが、食べられるようになった喜びは、体験したものにしかわからないと思いますが、失っていた元気を取り戻したような気になります。
    悩みだったゴマは、歯にはさまらないので食べれるようになりました。
  • あきらめていた昔の感覚が蘇ったようです。健全な歯の時に近い味わいがあり満足しています。
  • とてもぴったりしているので、「入れ歯をつけている」という感覚がほとんどありません。


新しい入れ歯が出来るまでの感想

最終型取りの時、院長が長い時間をかけて型取りをしてくれました。
その時は型取りで「そこまでするのか?」と正直思いました。
私自身、時間がかかり、疲労感もあったためです。
今となってはこれだけ入れ歯がぴったりくるのは、あの時長い時間をかけて型取りや色々な事をしたからだと納得できました。
入れ歯が完成した後も、私が納得いくまで調整してくれたのはありがたく感じました。
費用に関しては保険が適用できない、保険外治療のため、最初は高く感じましたが、今となっては想像以上の価値がある入れ歯に、大変満足しています。
ぴったり合う入れ歯を作る事は出来ないのだとあきらめていましたから、もう少し早く知っていればと思いました。
入れ歯に違和感があっても仕方がないことと、あきらめていたのが嘘のようです。
入れ歯をあきらめてはいけないこと、保険での入れ歯の限界があること、しっかりと調査・調整して入れ歯を作れば、食べる喜びを回復できることなど、身に染みてわかりました。
院長の熱心さ、機能回復への情熱、本当にありがたく思います。ありがたいこの入れ歯を生涯大切にしていくつもりです。

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