若い男性から上顎切歯の変形にてご相談を受けました。 歯科では矮小歯(わいしょうし)といって歯の大きさの異常にあたります。削ることなく簡単な処置になりますが、見た目ががらっと変わりますので、患者さんにはとても驚き、また喜んでいただけました。処置の流れをご紹介します。
症例
26歳男性、上顎左右側切歯が矮小歯(わいしょうし:歯の形態と大きさの異常)
処置(審美歯科)
今回行った処置は、ダイレクトボンティング(審美的ダイレクトコンポジットレジン修復)は、歯を全く削らず、特殊なプラスチックを、少しづつ直接お口の中に盛り付けていき、形態修正、研磨します。天然歯のような美しい色調や本来の歯の形態を回復させる治療法です。処置時間は1時間ぐらいかかり、丁寧に何度も繰り返しの治療になるため長めのお時間をいただくようになります。
- 審美歯科・処置前
前歯2本の左右にある、切歯が尖っている様子がわかると思います。
- 審美歯科・処置 型取り
あらかじめ印象(型採り)を採り、技工士さんに模型上で自然な形態と大きさになる様、wax up,舌面シリコンインデックスを作成していただきます。
- 審美歯科・処置後
最新のコンポジットレジンは昔よりもかなり良くなったと思います。(以前は色調の種類が少なく患者さんに合わないとか、硬化後、変色したなど問題を感じていました。研磨性も向上し患者さんの負担も減ったと思います。)
ただ、それなりに時間がかかること、歯の色調によってはセラミック修復のほうがメリットがある場合がありますので、患者さんの状態によって適切な提案ができればと思います。
- 所感
処置後、「歯の形が変わるだけでこんなに口元が変わるなんて」と、患者さんはかなり驚かれている様子でした。歯の形態は、口元の印象を大きく変え、また自信を持つことによって表情もよくなっていきます。コンポジットレジン、セラミックスその材質の長所、短所をしっかりと考えながら患者さんに提案、処置をしていきたいものです。
このようなお悩みの方に適した治療です。
- 前歯が少しかけてしまった
- 小さな虫歯をきれいに治したい
- 以前に詰めた金属やプラスチックの変色が気になる
- 前歯に隙間がある
- なるべく歯を削らずにきれいにしたい