8/10(初来院)
お悩み
歯並びはもちろんのこと、
- いつもぽかんと口が開いたまま。
- 姿勢が悪い(頬杖をついて本を読んだり、勉強したりする癖がある。)
以上の2点も、お母さまがご心配されての来院でした。
診察
- ほぼ口呼吸。(鼻でほとんど呼吸をしていない状態)
- 激しい嘔吐反射*がある。
- 左あごに頬杖をつく癖があり、正中(真ん中)がずれている。
指導
激しい嘔吐反射のため、もちろんT4Kは口の中に入れられませんでした。
お母さまとA君には、次回の診察まで【4つのこと】をがんばってみましょう!とお伝えしました。
* 嘔吐反射とは
歯ブラシなどを口に入れるだけで、オエッっとなってしまう、あの状態です。人間の体は、喉の奥のやわらかい部分に異物などの刺激を感じると、嚥下しないように吐き出す反射が起きるようになっているのですが、それが非常に強い、もしくは喉の奥以外の場所でも反射を生じてしまう状態のことです。
8/17(初来院から7日後)
なんと、5分ほどT4Kを口の中に入れ続けられるようになっていました。激しい嘔吐反射で、口の中にすら入れられなかったA君ですが、よくがんばりました。
お母さまには、以下の2点をお伝えしました。
8/28(初来院から18日後)
なんと、15分ほどT4Kを口の中に入れ続けられるようになっていました。舌の位置も上がってきていました。
また、おじいちゃんおばあちゃんが「口元が変わってきたね。」と気づいてくれたそうで、それもまたA君の励みになったように思います。
そこで、次のステップ『就寝中の装着』をしてみることにしました。就寝中は無意識に口から取れたり、仮に入っていたとしても変な噛み方になると良くないので、唇を専用のテープでとめておきます。
9/7(初来院から27日後)
T4K就寝中の装着は、1日目は残念ながら失敗、でも2日目はテープが取れてしまったものの朝まで口の中にあったとのこと、3日目から就寝中も装着できるようになっていました!
12/7(初来院から109日後)
12/28(初来院から130日後)
A君は現在、ゆっくりとしたペースで継続中です
初診の時には嘔吐反射が激しく、T4Kを装着したまま診察台に横になるのも無理だったA君ですが、お母さまの励ましや、おじいちゃんおばあちゃんが変化に気づいてくれたことで、A君のやる気がたくさん出たのかも知れません。
また、ご家族の方より、お正月用の写真を撮った際、口元はもちろんのこと、お顔全体の表情が去年とはずいぶんと変わっていてとてもよかったです。というお言葉を頂きました。
T4Kは口元のトレーニングだけではなく、お顔全体の筋肉のトレーニングに繋がっていることを実感してもらえて、私もとても嬉しかったです。